ぎっくり腰は急性腰痛症とも呼ばれています。
発症すると激しい痛みがでるだけでなく、動くことも困難となります。
こちらの記事では、そんなつらい症状を避けるためのポイントについてご紹介しています。
ぎっくり腰を繰り返す方も、ぜひご一読くださいね。
ぎっくり腰の発症リスクを高める5つの動作
ぎっくり腰を発症される方を対象とした調査結果があります。
それによると、およそ半数の方が自宅でぎっくり腰を発症しているそうです。
では、どのような姿勢でぎっくり腰を発症するケースが多いのでしょうか。
腰を落とさないで重いものを持ち上げる
ぎっくり腰の多くが、腰を落とさないで重いものを持ち上げる動作で起こります。
前かがみで荷物を持ち上げると、立った状態のおよそ2.2倍の負荷が腰にかかるからです。
床にある荷物を持ち上げたとき、ぎっくり腰になった方も多いのではないでしょうか。
上半身をひねった状態で重いものを持つ
ぎっくり腰になる動作の1つが、上半身をひねった状態で重いものを持つことです。
腰椎(腰の骨)は、ひねりが加わるとダメージを受けやすい特徴があるからです。
例えば自転車からのチャイルドシートから、子どもを降ろそうとする動作などが該当します。
上半身をひねった状態で横に倒す
上半身をひねった状態で横に倒すとぎっくり腰を発症しやすくなります。
ひねりに加えて倒す動作が加わると、腰椎への負荷がさらに増すからです。
例えば机に置いてあるリモコンを、手を横に伸ばして取る動作などがよい例です。
背中を丸めた状態から急に上半身を起こす
背中を丸めた状態から急に上半身を起こすと、ぎっくり腰を発症しやすくなります。
お風呂掃除や庭の草むしりなどがよい例です。
背中を丸めている時間が長いと、筋肉が緊張して硬くなります。
その状態で急に上半身を起こすと、硬くなった筋肉が切れてしまうのです。
腰の筋緊張があるときに急に力を入れる
腰の筋緊張があるとき、急に力を入れる動作でもぎっくり腰は起こります。
急に力が加わることで、筋肉が切れやすくなるからです。
疲労状態が続くとぎっくり腰になりやすいのもそのためです。
ぎっくり腰の予防が重要な理由
ぎっくり腰の症状は、1~2週間もすると軽くなる傾向にあります。
ただ医療機関などでは、ぎっくり腰の予防こそが重要と説いています。
その理由について見ていきましょう。
再発のリスクが高い
ぎっくり腰の予防が重要な理由は、再発のリスクが高いからです。
ぎっくり腰になった方のおよそ4人に1人が、1年以内に症状を再発させています。
ぎっくり腰がクセにならないよう意識することが重要です。
慢性腰痛に移行する可能性がある
ぎっくり腰の予防が重要な理由は、慢性腰痛に移行する可能性があるからです。
日本人のおよそ3,000万人が腰痛持ちというデータもあります。
腰痛持ちに仲間入りしないためにも、ぎっくり腰の予防に努めましょう。
腰部疾患につながることも!
腰部疾患につなげないためにも、ぎっくり腰の予防が重要です。
ぎっくり腰になるような生活習慣を続けると、腰部疾患の発症リスクを高めます。
いつまでも元気で歩けるよう、普段からぎっくり腰を予防しましょう。
ぎっくり腰を予防する姿勢のポイント
ぎっくり腰の多くは腰やお尻まわりの筋緊張によってもたらされます。
腰やお尻まわりの筋緊張を予防するには、普段の姿勢が重要です。
ぎっくり腰を予防する姿勢のポイントをご紹介します。
坐骨で椅子に座る
ぎっくり腰を予防するには、坐骨で椅子に座るよう意識しましょう。
坐骨で椅子に座ると上半身が自然に伸びるので、腰にかかる負担が軽減します。
- 椅子に座る前に両手をひざについて前かがみになる
- 前かがみの姿勢を維持したままお尻を椅子に乗せる
- 両手でひざを押しながらゆっくりと上半身を起こす
上半身に無駄な力が入っていなければ、坐骨で上手に座れている証拠です。
必要以上に胸を反らせない
ぎっくり腰を予防するには、必要以上に胸を反らせないようにしましょう。
必要以上に胸を反らせると、腰の筋肉にかかる負担が増大します。
とくに筋力の弱い女性は、反り腰にならないよう注意することが重要です。
骨盤を前後に傾けない
椅子に座っているときは、骨盤が前後に傾かないよう意識しましょう。
反り腰や猫背になると腰の筋肉が高くなり、ぎっくり腰の発症リスクを高めるからです。
長時間椅子に座るときは、たまに姿勢を確認してみましょう。
ぎっくり腰を予防するためのひと工夫
ぎっくり腰を予防するには、腰にかかる負担を減らすことが重要です。
ただ自分では姿勢を維持するのが難しい方もいらっしゃることでしょう。
そこでぎっくり腰を予防するための、簡単なひと工夫をご紹介します。
大股気味に歩く
ぎっくり腰の原因となる不良姿勢を避けるには、大股気味に歩くのがおすすめです。
大股気味に歩くと骨盤が自然と起きるので、腰にかかる負担を減らすことが可能です。
いつもよりほんの数㎝でいいので、歩幅を広げて歩いてみましょう。
ひざのクッションを意識する
ぎっくり腰を予防するには、ひざのクッションを意識するのもポイントです。
ひざが硬いと、地面からの衝撃が吸収できないからです。
腰を曲げるときには、ひざも必ず曲げるよう意識しましょう。
足首を柔軟に保つ
足首を柔軟に保つと、ぎっくり腰の発症リスクを下げることにつながります。
足首が柔らかいと、地面からの衝撃を吸収しやすくなるからです。
お風呂に入ったとき、湯船で30秒ほど正座するとよいでしょう。
日常のちょっとした工夫でぎっくり腰を予防しましょう
ぎっくり腰のほとんどは、生活習慣の積み重ねの結果として起こります。
再発を防止するためにも、今回ご紹介したひと工夫の実践をおすすめします。
毎日の取り組みで、ぎっくり腰に悩まされないお身体を手に入れてくださいね。