「ぎっくり腰は重い荷物を持ったときに発症する」
そんなイメージをお持ちではないでしょうか。
実際には、デスクワークが原因でぎっくり腰になるケースもかなり多いのです。
こちらの記事では、ぎっくり腰とデスクワークとの関係を詳しく解説しています。
腰痛を予防する座り方も紹介しているので、ぜひご一読ください。
デスクワークでぎっくり腰になる原因
結論からいいますと、デスクワークが原因でぎっくり腰になる可能性はあります。
デスクワークでぎっくり腰になる原因として、以下のようなことがあげられます。
- 不良姿勢
- 身体に合っていない椅子や机
- 長時間の同一姿勢
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
不良姿勢
デスクワークでぎっくり腰になる原因の1つが不良姿勢です。
とくに猫背や反り腰の姿勢を続けていると、腰まわりの筋肉が硬くなります。
その結果、ぎっくり腰の発症リスクを高めるのです。
身体に合っていない椅子や机
身体に合っていない椅子や机も、ぎっくり腰の原因となります。
低すぎる椅子は反り腰を、高すぎる椅子は猫背の姿勢を招きます。
反り腰や猫背がぎっくり腰の原因となるのは前述の通りです。
長時間の同一姿勢
ぎっくり腰の原因としては、長時間の同一姿勢があげられます。
座り仕事で同じ姿勢を続けていると、腰やおしりの筋肉が緊張します。
その結果、ぎっくり腰の発症リスクを高めるのです。
デスクワーク中のぎっくり腰を引き起こす動作
デスクワークの方が、ぎっくり腰を発症するケースはたくさんあります。
ですが、ただ座っているだけでぎっくり腰になるわけではありません。
座位で筋肉が硬くなっているときに、次のような動作をすると、ぎっくり腰になりやすいです。
- 椅子に座ったまま床に落ちたものを拾う動作
- 腰を伸ばして勢いよく立ち上がる動作
- 無防備な状態でのくしゃみや咳
椅子に座ったまま床に落ちたものを拾う動作
デスクワーク中に下に落ちたものを拾おうとして、ぎっくり腰になることがあります。
腰の骨は「ねじる+傾ける」動作に弱い構造となっているからです。
仕事中だけでなく、家でもそのような動作がぎっくり腰のリスクを高めます。
無防備な状態でのくしゃみや咳
ぎっくり腰を起こす動作としては、無防備な状態のでくしゃみや咳もあげられます。
「瞬間的な負荷+腰の筋緊張」でぎっくり腰を引き起こしやすくなるのです。
くしゃみや咳は思ったより腰に衝撃を与えると知っておきましょう。
腰を伸ばして勢いよく立ち上がる動作
椅子から勢いよく立ち上がるとき、ぎっくり腰になることもあります。
同じ姿勢で硬くなった筋肉が、瞬間的な負荷で切れてしまうからです。
とくに長時間座った後は筋肉が硬くなっているため注意が必要です。
デスクワーク中の腰痛を予防する座り方
ぎっくり腰や腰痛を予防するには、普段の座り方に気を付ける必要があります。
長時間のデスクワークをする方は、次のように座り方を工夫してみましょう。
- 骨盤を起こして座る
- 椅子と机の高さを調節する
- 骨盤クッションなどを利用する
それぞれについて簡単にご紹介します。
骨盤を起こして座る
ぎっくり腰や腰痛を予防するには、骨盤を起こして座るのが一番です。
骨盤が起きていれば、腰まわりの筋肉に無駄な負担がかかりません。
そのため、骨盤を起こして座る方法を身につけておきましょう。
- 椅子に座る前に、両手をひざに当てて前かがみになる
- 前傾姿勢のままお尻を椅子に乗せる
- 両手でひざを押しながらゆっくりと上半身を起こす
③のときに、坐骨に上半身を乗せるようイメージしましょう。
椅子と机の高さを調節する
ぎっくり腰や腰痛を予防するには、椅子と机の高さを調節しましょう。
チェックポイントは次の通りです。
- 両足のうらがしっかりと床についている
- ひざと股関節が90度になっている
- 肘の角度は110度以上になるよう調節する
- パソコンが目線の少し下にくるように
机を高くできる方は、ときおり立って仕事をするのもおすすめです。
骨盤クッションなどを利用する
姿勢を意識するのが難しい方は、骨盤クッションなどを利用するとよいでしょう。
クッションを利用すると、意識しなくても骨盤を起こしやすくなります。
さまざまなタイプの商品があるので、実際に座って確かめるのがおすすめです。
座り方を見直してデスクワーク中のぎっくり腰を予防しよう!
ぎっくり腰を発症するきっかけ自体は、腰への急激な負荷がほとんどです。
ただ、その前段階としてデスクワークにともなう筋肉の緊張があります。
デスクワークでぎっくり腰になる方は、普段の座り方を見直しましょう。
座り方がよくなれば、慢性腰痛や肩こりの解消にもつながりますよ。