「ぎっくり腰のあと、足の痛みが出てきた」
そんな方お悩みはありませんか?
ぎっくり腰の後に出た足の痛みは、何らかの腰部疾患が原因かもしれません。
こちらの記事では、ぎっくり腰と足の痛みの関係についてご紹介しています。
ぎっくり腰で足の痛みが出るのはなぜ?
ぎっくり腰の主な症状は、腰から骨盤にかけての激しい痛みです。
足の痛み自体、はぎっくり腰とはあまり関係ありません。
ではなぜぎっくり腰で足の痛みが出るのでしょうか。
なんらかの疾患を併発している
ぎっくり腰で足の痛みも出る場合、何らかの疾患を併発している可能性があります。
足の痛み方によって、どのような疾患の可能性があるのか分かるケースもあります。
もともと腰部疾患があった
ぎっくり腰で足の痛みが出るのは、もともと腰部疾患があったからです。
とくに、ぎっくり腰を何度もくり返している方に多く見られます。
自覚がないまま腰部疾患を抱えており、ぎっくり腰のときに判明するケースもあります。
ぎっくり腰で足が痛いときに疑われる疾患
ぎっくり腰で足が痛い場合、何らかの疾患が潜んでいた可能性もあります。
足の痛みをともなう腰部疾患としては、以下のような例が挙げられます。
腰椎椎間板ヘルニア
ぎっくり腰で足の痛みが出る場合、腰椎椎間板ヘルニアの可能性が疑われます。
椎間板から髄核と呼ばれる組織が飛びだすと、腰の神経が圧迫されます。
その結果、腰痛や足の痛み、しびれといった症状が出やすくなるのです。
脊柱管狭窄症
脊柱管狭窄症は、背骨の中を通る神経が圧迫されて起こります。
中高年以降に多く見られる疾患で、発症すると足の痛みやしびれが出やすくなります。
歩き始めてしばらくすると、足の痛みやしびれが出るのも特徴です。
腰椎分離症
腰椎分離症は腰の骨の後部が椎体から分離する、疲労骨折の一種です。
運動をする若い方に多く見られ、無症状で経過する場合も少なくありません。
自覚症状としては、腰痛のほか足の痛みやしびれもあげられます。
腰椎変成すべり症
腰椎変性すべり症は、腰の骨が変形する疾患です。
主に高齢者に多く見られ、発症すると脊柱管狭窄症に似た症状があらわれます。
長い距離を歩くと、おしりから太ももにかけて痛みやしびれが出やすくなります。
ぎっくり腰で足が痛い場合は病院に行くべき?
ぎっくり腰で足が痛い場合、病院に行くべきかどうか悩みますよね。
そこで、病院に行った方がよいケースと、様子見で構わない場合の目安をご紹介します。
病院に行った方がよいケース
ぎっくり腰で足が痛い場合、次のような方は病院で検査をしてもらうべきでしょう。
- 初めてぎっくり腰になった
- 歩行障害や排便障害をともなう
- 症状が長く続く
初めてぎっくり腰になった
初めてぎっくり腰になった場合、病院で見てもらう必要があります。
検査の結果、何らかの腰部疾患が見つかる可能性もあるからです。
動けないときは無理をせず、動けるようになってから見てもらいましょう。
歩行障害や排便障害をともなう
歩行障害や排便障害をともなう場合、必ず病院で見てもらいましょう。
重症例のヘルニアを発症している可能性も疑われるからです。
放置すると日常生活に支障を来す恐れもあるため、注意が必要です。
症状が長く続く方
ぎっくり腰の症状があまりにも長く続く場合、病院で見てもらいましょう。
何らかの病気や疾患も疑われるからです。
発症から1~2週間しても何ら変化がない場合、専門医の診察を受けましょう。
様子を見ても構わないケース
次のような方は、慌てて病院を受診せず、様子を見てもよいでしょう。
- 楽な姿勢がある
- お風呂で温ると症状が楽になる
楽な姿勢がある方
ぎっくり腰になったものの楽な姿勢がある場合、慌てて病院に行く必要はありません。
自然に症状が回復に向かうケースも少なくないからです。
心配な方は痛みが落ち着いたら、病院で検査してもらうとよいでしょう。
お風呂で温めると症状が楽になる方
お風呂で温めると症状が楽になる場合、医療機関を受診してもあまり意味がありません。
おそらく筋肉や筋膜の緊張が痛みの原因だからです。
患部を冷やさないよう気をつけ、徐々に身体を動かすよう意識しましょう。
ぎっくり腰で足が痛いのは筋緊張のせいかもしれません
ぎっくり腰で病院に行っても、原因が分かるケースはむしろ少数例です。
検査をしてもはっきりした原因が分からない場合、筋緊張が原因なのかもしれません。
筋緊張が原因で足の痛みが出る場合、次のような症状が考えられます。
坐骨神経痛
坐骨神経痛を発症すると、腰やおしり、足にかけて痛みやしびれが見られます。
坐骨神経痛を発症される方の多くに、腰から足にかけての筋緊張が見られます。
病院で原因が分からない場合、整骨院や整体院で見てもらうとよいでしょう。
梨状筋症候群
ぎっくり腰で足の痛みが出る場合、梨状筋症候群の可能性も疑われます。
梨状筋はおしりにある筋肉で、硬くなると坐骨神経を圧迫します。
とくにお尻の痛みが強い場合、梨状筋症候群とされる傾向にあります。
ぎっくり腰で足が痛い場合は何科で見てもらえばいい?
ぎっくり腰で足が痛い場合、腰部疾患以外の可能性も疑われます。
症状が長く続く場合は、以下の診療科で見てもらうようにしましょう。
整形外科
ぎっくり腰で足が痛い場合、まずは整形外科を受診するのが基本です。
整形外科ではレントゲンやMRIで、ぎっくり腰の原因を検査してくれます。
内科
ぎっくり腰で足が痛い場合、内科を受診する方法もあります。
内臓疾患が症状の原因となっている可能性も疑われるからです。
婦人科
ぎっくり腰にともない月経の異常が見られる場合、婦人科でみてもらいましょう。
子宮筋腫や子宮内膜症が原因で、腰痛がひどくなっている可能性も疑われるからです。
血管外科
血管疾患の心配がある方は、血管外科で見てもらいましょう。
代表的な血管疾患が、下肢動脈瘤や閉塞性動脈硬化症です。
神経内科
足が「ムズムズ」「ピリピリ」不快な場合、神経内科で見てもらいましょう。
むずむず脚症候群の可能性も疑われるからです。
ぎっくり腰で足が痛いときは適切に対応しましょう
ぎっくり腰の足の痛みは専門家に相談を!
ぎっくり腰で足の痛みが出る原因は実にさまざまです。
1つの病院で原因が分からない場合、他の診療科を受診するのも1つの手です。
病院で原因不明とされるときは、整骨院や整体院で見てもらいましょう。
ぎっくり腰の多くが筋肉の緊張によって起こるからです。
適切な処置を受け、つらい症状を早く改善してくださいね。