「ぎっくり腰の痛みを早く治したい」
「動けるようになったけど無理をするとまだ痛い」
…そのような場合、いつからストレッチを始めればよいのでしょうか。
この記事では、ぎっくり腰のあと、いつからストレッチをすればいいのが解説しています。
注意点もご紹介しているので、ぜひご一読くださいね。
ぎっくり腰のあとはいつからストレッチすればいい?
ぎっくり腰の後にストレッチをすると、症状の回復を早めることが期待できます。
ただし、適切な時期に正しいストレッチをしないと、かえって症状を悪化させる可能性も。
日数の経過ごとに、どのようなストレッチが適しているのかご紹介します。
ストレッチのやり方については、後ほど詳しく解説します。
3~4日目から軽いストレッチを始める
ぎっくり腰の発症から3~4日がたったら、軽いストレッチから始めましょう。
この時期には、筋肉を大きく伸ばすようなストレッチは必要ありません。
骨盤の中央にある仙腸関節の可動域を、少しずつ広げることが最優先です。
1週間たったらストレッチの強度を少し強める
ぎっくり腰の発症から1週間たったら、ストレッチの強度を少しだけ強めましょう。
この時期も痛みをともなうようなストレッチは必要ありません。
気持ちよく感じるストレッチだけで十分です。
2週間たったら通常のストレッチを始める
ぎっくり腰の発症から2週間たったら、通常の腰痛予防のストレッチに切り替えましょう。
この時期になっても痛みが続いているようであれば、病院で見てもらうのが先決です。
もしかしたらヘルニアなどの病気を発症しているのかもしれません。
1ヶ月経ったら再発予防のストレッチに取り組む
発症から1ヶ月たつことには、ぎっくり腰になったことすら忘れているでしょう。
この時期から日常的にストレッチをおこない、ぎっくり腰の再発を予防することが重要です。
ぎっくり腰に即効性のあるストレッチはある?
ストレッチは本来、不調を予防するものであり、痛みを緩和するためのものではありません。
ですが、ひざ倒し体操のやり方を知っておくと、つらい痛みを早く緩和することが期待できます。
ひざ倒し体操の目的
ひざ倒し体操の目的は、仙腸関節の可動域を広げることです。
仙腸関節には、腰にかかる負担を吸収するクッションとしての役割があります。
あおむけで寝られるようであれば、ひざ倒し体操をおこないましょう。
ひざ倒し体操のやり方
ひざ倒し体操のやり方はとても簡単です。
- 布団やベッドにあおむけで寝る
- 両ひざを90度に曲げて立てる
- ひざをそろえたままゆっくり左右に倒してみる
- 痛みがない方へゆっくりとひざを倒す(30秒間)
- 痛みがあった方にひざを倒し変化を確認する
- 変化がない場合は④を繰り返す
繰り返していると、徐々に痛みがあった方へひざを倒しやすくなると思います。
ポイントは、痛い方に倒す必要はない点です。
痛くない方にだけ倒していると、徐々に動作時の痛みが楽になりますよ。
ぎっくり腰を予防するストレッチ4選
いったんぎっくり腰になると、治るまでに時間(とお金)がかかります。
そのため、普段からぎっくり腰を予防することが重要です。
ぎっくり腰を予防するのにおすすめのストレッチは以下の通りです。
股関節のストレッチ
ぎっくり腰や腰痛持ちの方の多くに、股関節の硬さが見られます。
普段からストレッチに取り組み、股関節を柔軟に保ちましょう。
- ヨガマットや床に座る
- 両足のうらを合わせる
- 両ひざを左右に倒し股関節を気持ちよくストレッチする
殿筋群のストレッチ
殿筋群(大殿筋や中殿筋など)の硬さも、ぎっくり腰のリスクを高めます。
とくにデスクワーカーや猫背の方は、殿筋群をしっかりと緩めましょう。
- ヨガマットや床に長座する
- 右ひざを曲げ外くるぶしを左ひざの外側に持ってくる
- 左の肘で右ひざを押しながら上半身を右側にひねる
- 30秒たったら反対側も同じようにおこなう
ハムストリングスのストレッチ
ハムストリングスは、太ももの裏側にある大きな筋肉群です。
硬くなると骨盤が引っ張られ、腰痛やぎっくり腰のリスクを高めます。
- ヨガマットや床に長座する
- 上半身を前に倒し両手で足のつま先に触れる
- 30秒×3セット繰り返しましょう
身体が硬い方はタオルを足に引っ掛け、両手で引っ張るとよいでしょう
腸腰筋のストレッチ
腸腰筋は腰と股関節をお腹側で結ぶ筋肉です。
ぎっくり腰を発症する方の多くに、腸腰筋の硬さが見られます。
- ヨガマットや床にうつ伏せで寝る
- 両手で床を押しながら上半身を反らす
- 30秒×3セットおこないましょう
②のとき、背中を反らしすぎないよう気を付けましょう。
ぎっくり腰でストレッチする際の注意点
ぎっくり腰でストレッチをする場合、以下の点に注意しましょう。
発症直後のストレッチはNG
ぎっくり腰になった場合、発症直後のストレッチは絶対にNGです。
発症直後に無理をすると、かえって症状が悪化するだけでなく、回復も遅れるからです。
発症後1~2日は安静にしていましょう。
痛いほどストレッチしない
ストレッチをおこなう場合、痛いほどの刺激は避けましょう。
痛いほど伸ばすと、筋肉は防衛反応でかえって硬くなるからです。
気持ちよい範囲でストレッチすることが重要です。
痛みを確認する動作はおこなわない
ぎっくり腰の後にストレッチする場合、痛みを確認する動作は避けましょう。
痛みを確認する動作は脳に不快感を与え、症状の回復をさまたげるからです。
「こうすれば痛くない」動作を探す方が重要です。
反動をつけない
ストレッチをおこなう場合、反動をつけないようにしましょう。
反動をつけると筋線維が断裂し、かえって痛みを増す可能性があるからです。
ストレッチはあくまでも気持ちよい範囲でおこなうのが基本です。
ぎっくり腰の予兆があるときは無理をしない
ぎっくり腰を繰り返している方は、予兆があるときのストレッチは避けましょう。
無理をするとかえってぎっくり腰の発症リスクを高めるからです。
予兆があるときは無理をせず、お風呂などで腰を温める方が効果的です。
寝起きに強めのストレッチをしない
ぎっくり腰の回復期であっても、寝起きのストレッチは気を付けましょう。
起床時は一日の中で、もっとも筋肉が硬くなっている時間帯だからです。
ひざ倒し体操などの緩い動きから始めましょう。
ストレッチでぎっくり腰の再発を予防しよう!
ぎっくり腰の多くは腰まわりの筋肉が硬くなることで起こります。
そのため、普段からストレッチをおこない、柔軟性を保つことが重要です。
いったんぎっくり腰になってしまうと、仕事や家事にも支障がでますよね。
今回ご紹介したストレッチで、二度とぎっくり腰にならないようにしましょう!