ぎっくり腰を起こしたら、冷やすのが当たり前だと思っていませんか?
実は、ぎっくり腰を起こしたときでも、温めた方がよいケースもあります。
本記事では、ぎっくり腰への適切な対処法について解説します。
ぎっくり腰で冷やすのはどんなとき?
ぎっくり腰で冷やすのは、基本的に以下の2つの場合です。
- ズキズキと拍動するように痛む
- 発症から間もない
ズキズキと拍動するように痛む
ぎっくり腰で冷やすのは、患部がズキズキと拍動するように痛むときです。
ズキズキ痛むときに温めると、かえって痛みが強くなるため注意が必要です。
1時間につき10分ほど、患部をアイスパックなどで冷やしましょう。
発症から間もない
ぎっくり腰で冷やすのは、基本的に発症から間もない段階です。
ぎっくり腰もケガの一種であり、初期には冷やすことが基本とされています。
ただし、症状によっては発症から間もなくても温める方がよいケースもあります。
ぎっくり腰で冷やすメリットは?
ぎっくり腰のときに冷やすと、3つのメリットが得られます。
- 痛みを感じにくくなる
- 安心感が得られる
- 炎症の拡大を抑えられる
痛みを感じにくくなる
ぎっくり腰で冷やすメリットの1つが、痛みを感じにくくなることです。
皮膚の表面温度が下がると、神経の伝達速度が遅くなります。
その結果、脳に痛みが伝わりにくくなるのです。
安心感が得られる
ぎっくり腰のときに冷やすと、安心感を得やすくなります。
冷やして痛みが緩和することで、精神的に楽になるためです。
また、熱を持った患部が冷やされることも安心感につながります。
炎症の拡大を抑えられる
炎症の拡大を抑えられることも、ぎっくり腰で冷やすメリットの1つです。
冷やすことで血管が収縮すると、血液の流れが一時的に妨げられるためです。
炎症が抑えられると、痛みや腫れを緩和・予防する効果が期待できます。
「炎症=悪」ではありません!
ぎっくり腰のときに冷やすと、炎症の拡大を抑えるメリットが得られます。
しかし、「炎症=悪」ではないことを覚えておいて下さい。
何らかの不調が起こった場合に、損傷部位を回復させるために血液が集まってきます。
その際に必ず「熱」と「痛み」が生じます。
紙などで指を切った場面をイメージすると分かりやすいのではないでしょうか。
切った直後には痛みを感じませんが、時間が経つとチクチクとした痛み(炎症)が生じます。
つまり、炎症=治癒反応と考えることが重要なのです。
そのため、炎症を無理に抑えると、かえって症状の回復を妨げる結果となります。
ぎっくり腰で冷やさない方がいいのはどんなとき?
もしぎっくり腰になったとしても、以下の場合は冷やさずに温めましょう。
- 温めると症状が緩和する場合
- 発症から48時間以上が経過した場合
- 動くと痛みが緩和する場合
温めると症状が緩和する場合
お風呂に入るなどして症状が楽になる場合、冷やす必要はありません。
むしろどんどん温めた方が、症状の回復を促す結果につながります。
ぎっくり腰だからといって、絶対に冷やすわけではないと知っておきましょう。
発症から48時間以上が経過した場合
ぎっくり腰の発症から48時間が経過したら、冷やすことはやめましょう。
いつまでも冷やしていると、かえって症状の回復を遅らせる危険があります。
発症から3日目には温め、無理のない範囲で身体を動かすことが基本です。
動くと痛みが緩和する場合
動いているうちに腰痛が緩和するなら、冷やす必要はありません。
お風呂などで温めて血行を促進すると、症状の回復が早くなります。
安静がぎっくり腰からの回復を早めることはないと知っておきましょう。
身体を冷やすのはむしろ例外的パターンです!
ぎっくり腰に限らず、身体を冷やすのは基本的に例外パターンです。
冷えは万病の元といわれるように、身体にとっては害悪でしかありません。
冷やすのはあくまでも、ひどい炎症(痛みと熱)を一時的に抑えるためです。
お風呂に入って楽になる症状は、基本的に温めるよう心がけましょう。
正しく対処して早くぎっくり腰を改善しましょう!
ぎっくり腰を発症した場合は、冷やすことが基本とされています。
しかし、本文でも紹介したように、温めた方がよいケースもあります。
温めるか冷やすか判断する基準の1つが、おふろにつかって症状が楽になるかどうかです。
正しく対処して、早くぎっくり腰を治してくださいね。