以前はぎっくり腰といえば、気温が下がる寒い冬に起こるのが定番と考えられていました。
しかし、近年では暑い夏にぎっくり腰を発症する方が増加する傾向にあります。
本記事では夏にぎっくり腰が増える4つの原因と改善・予防法について解説します。
夏にぎっくり腰が増える4つの原因
暑い夏にぎっくり腰が増える傾向にあるのは、以下4つの原因からです。
- 冷房による冷え
- シャワーだけの入浴習慣
- 寒暖差
- 内臓機能の低下
冷房による冷え
夏にぎっくり腰が増える原因の1つが冷房による冷えです。
近年では最高気温が35℃を超えることも珍しくないため、どこに行ってもエアコンが効いています。
エアコンにより身体が冷えると筋肉が硬くなるため、動作にともない筋線維を断裂するリスクが高くなります。
デスクワークの方にぎっくり腰が多いのも、エアコンによる冷えと無関係ではないでしょう。
シャワーだけの入浴習慣
夏にぎっくり腰が増える原因としては、シャワーだけの入浴習慣もあげられます。
湯船に浸かると汗が止まらなくなるため、夏場はシャワーだけの方も多いのではないでしょうか。
シャワーだけで済ませると、身体が乾くときに気化熱で体温が奪われます。
また、湯船で疲労を回復させないと、次第に日常に疲れが蓄積します。
その結果、ぎっくり腰を発症しやすくなるのです。
寒暖差
寒暖差も夏にぎっくり腰が増える原因の1つです。
特に外出の機会が多い方は、屋内と屋外の温度差に自律神経のバランスを乱される傾向にあります。
自律神経が乱れると全身の血流に悪影響をおよぼすため、ぎっくり腰の発症リスクも増加します。
季節の変わり目に不調が出やすい方は、夏の屋内と屋外の寒暖差に注意が必要です。
内臓機能の低下
夏にぎっくり腰が増える原因としては、内臓機能の低下もあげられます。
暑い夏にはビールやジュースなど、冷たい飲み物を取る機会が増えるのではないでしょうか。
冷たい飲み物で冷やされると、血行不良により内臓機能が低下しやすくなります。
特に腸は筋膜で腰とつながっているため、内臓機能の低下によりぎっくり腰のリスクが増加します。
夏のぎっくり腰を自分で予防する方法
夏に増えるぎっくり腰は、以下の方法で予防することが期待できます。
- エアコンのタイマーを3時間に設定する
- お風呂で身体を温める
- 汗をかく練習をする
- 温かい食べ物を摂取する
エアコンのタイマーを3時間に設定する
夏の熱帯夜は寝苦しいため、エアコンを入れて寝る方も多いのではないでしょうか。
身体が冷えるのを避けるため、タイマーを1時間程度にしている方も少なくありません。
ただ、タイマーが1時間で切れると暑さで目が覚め睡眠の質の低下を招きます。
タイマーを設定するなら、3時間程度にすることがおすすめです。
長めに設定することで入眠直後の深い睡眠が温度変化により妨げられにくくなります。
お風呂で身体を温める
夏のぎっくり腰を予防するためには、お風呂で身体を温めることもおすすめです。
お風呂で身体を温めておくと、体温が下がっていく過程で自然な眠気が訪れます。
眠気が訪れたら適度にエアコンを聞かせた部屋でぐっすりと眠るようにしましょう。
汗をかく練習をする
夏のぎっくり腰を予防するためには、汗をかく練習をすることも重要です。
エアコンが効いた部屋にばかりいると、汗をかかないため自律神経のバランスが乱れやすくなります。
特に夏に入る前の梅雨時期に、しっかりと汗をかく練習をすることがおすすめです。
温かい食べ物を摂取する
温かい食べ物を摂取することも、夏のぎっくり腰を予防する方法の1つです。
夏に限った話ではありませんが、身体を冷やしてよいことは何一つありません。
熱さで食欲が低下しているときにはカレーやキムチ鍋など、スパイスの効いたメニューにしてみるのもよいでしょう。
夏にぎっくり腰を起こした場合の対処法
夏にぎっくり腰を起こした場合、発症から48時間ほど患部のアイシングを行いましょう。
患部を冷やすと炎症の拡大を予防し、つらい痛みを緩和することが期待できます。
発症から48時間が経過したら、患部を温める方向に切り替えます。
いつまでも冷やしているとかえって回復が遅れるため注意が必要です。
また、痛みが緩和してきたら無理のない範囲で身体を動かしましょう。
あまりにも痛みが長く続く場合には、医療機関を受診することがおすすめです。
夏のぎっくり腰は生活習慣の見直しで予防しましょう!
夏のぎっくり腰の多くは、日常の生活習慣の積み重ねにより発症リスクを増加させます。
暑いからといって、身体を内側と外側から冷やしすぎることは避けましょう。
また、エアコンを上手に使うと睡眠の質を高め、ぎっくり腰のリスクを下げることが期待できます。