ぎっくり腰を発症したときに、やってはいけないことについて調べてみると、
「安静はダメ」「動いてはダメ」と正反対の対処法が見受けられます。
実は、ぎっくり腰は発症からの時間経過に応じて、対処法を変える必要があるのです。
こちらの記事では、ぎっくり腰でやってはいけないことについて解説します。
ぎっくり腰の急性期にやってはいけないこと
ぎっくり腰を発症すると、およそ48時間は強い炎症が見られます。
この時期のことをぎっくり腰の急性期と呼んでいます。
ぎっくり腰の急性期にやってはいけないことは以下の通りです。
無理なストレッチ
ぎっくり腰の急性期には、無理なストレッチをしてはいけません。
ストレッチで筋肉を伸ばすと、ぎっくり腰の傷口を広げる結果となるからです。
そもそもストレッチは予防目的でおこなうものです。
痛みを改善するためにおこなうものではないと知っておきましょう。
お風呂で温める
ぎっくり腰の急性期には、お風呂で温めることも避けましょう。
患部を温めると血行が促進され、炎症状態を悪化させてしまうからです。
発症から48時間は患部を冷やすようにしましょう。
マッサージ
ぎっくり腰の急性期には、マッサージも避けたほうがよいでしょう。
マッサージをすると、傷口に塩を塗るような結果となるからです。
炎症の拡大につながるため、マッサージはしないよう心がけましょう。
急な体勢の変化
急な体勢の変化も、ぎっくり腰の急性期には避けましょう。
不意の力が加わると、患部の炎症が悪化するからです。
とくに身体をねじって倒す動作は絶対に避けましょう。
ぎっくり腰の慢性期にやってはいけないこと
発症から3日~1週間たつと、ぎっくり腰の慢性期(回復期)に向かいます。
その後、2週間から1ヶ月すると多くのぎっくり腰は改善します。
この時期にやってはいけないことは以下の通りです。
過度の安静
ぎっくり腰の慢性期に入ったら、過度の安静は禁物です。
安静にしすぎると患部のまわりに血行不良を生じ、回復が妨げられるからです。
発症から3日が過ぎたら、無理のない範囲で動くようにしましょう。
アイシング
ぎっくり腰の慢性期にアイシングは避けましょう。
冷やすと血行不良が起こり、症状の回復を遅らせてしまうからです。
発症から3日が経過したら、温める方向に切り替えましょう。
湿布
湿布もぎっくり腰の慢性期には避けたほうがよいでしょう。
消炎鎮痛剤には血行を悪くする働きがあるからです。
慢性期には湿布よりも温めるのが正解だと覚えておきましょう。
ぎっくり腰への正しい対処法
ぎっくり腰を発症した場合、正しく対処すると回復を早めることが期待できます。
具体的な対処法としては、以下のような方法が挙げられます。
応急処置
ぎっくり腰になったら、まずは応急処置をおこないましょう。
適切な処置をおこなうと、痛みの緩和につながるからです。
つらい症状の回復を早めることも期待できますよ。
身体を適度に動かす
ぎっくり腰の発症から3日たったら、適度に身体を動かしましょう。
過度の安静は症状の回復を早めないことが、医学的にも証明されているからです。
無理な運動は必要ありませんが、日常の動作は普段通りおこなって構いません。
腰への負担を減らす
ぎっくり腰の発症から1週間が経過したら、腰への負担を減らしていきましょう。
腰への負担が継続すると、症状の回復が遅くなってしまうからです。
座り方を見直し、少しずつストレッチを始めましょう。
再発防止に取り組む
ぎっくり腰の発症から1ヶ月が経過したら、再発防止に取り組みましょう。
発症前と同じ生活習慣を続けると、ぎっくり腰の再発リスクが高くなるからです。
普段からお風呂で身体をしっかり温め、ストレッチで筋肉や関節を柔軟に保ちましょう。
ぎっくり腰になったらすぐに病院へ行った方がいい?
ぎっくり腰になると、激しい痛みで頭が真っ白になりますよね。
そんなとき、すぐに病院へ行った方がいいのでしょうか。
楽な姿勢があれば慌てなくていい
ぎっくり腰になったものの、楽な姿勢があるなら、無理して病院に行かなくて大丈夫です。
無理して動くと、かえって症状が悪化してしまうからです。
症状が少し落ち着いてから、必要があれば医療機関で見てもらいましょう。
腰痛以外の症状がある場合は病院に行った方がよい場合も
ぎっくり腰にともなって腰痛以外の症状がある場合、医療機関を受診した方がよいでしょう。
検査をしてみると、思わぬ疾患が潜んでいる可能性もあるからです。
例えば両足のしびれがあるような場合、重症例のヘルニアが疑われます。
不安があるときは自己判断せず、専門家に見てもらうよう心がけましょう。
ぎっくり腰は時期に応じて正しく対処しよう!
ぎっくり腰への対処は、発症からの時間経過によって変化することが特徴です。
正しく対処すれば、つらい症状を早く緩和することが可能です。
今回ご紹介した例を参考に、早くぎっくり腰を治してくださいね。
症状が落ち着いたら予防に取り組み、ぎっくり腰の再発を回避しましょう。