腰痛やぎっくり腰の原因の1つが腰椎椎間板ヘルニアです。
しかし、お風呂で温めて楽になる腰痛に関しては、ヘルニアは関係ないと考えられます。
本記事では腰痛とヘルニアの関係、および手術の必要性について解説します。
ヘルニアとは

ヘルニアはラテン語が語源となっており、脱出という意味があります。
人体では臓器や組織が本来の箇所から逸脱した状態をヘルニアと呼んでいます。
単にヘルニアといった場合、腰椎椎間板ヘルニアを指すケースがほとんどです。
腰椎椎間板ヘルニアについて

腰の骨と骨(腰椎)の間には、クッションの役目を果たす椎間板があります。
椎間板内にある髄核と呼ばれる組織が飛び出し、神経圧迫を起こすのが腰椎椎間板ヘルニアです。
椎間板は垂直の圧には強く、前後左右の偏った圧には弱い特徴があります。
腰椎椎間板ヘルニアの種類

腰椎椎間板ヘルニアは大きく、神経根型と馬尾型の2種類に分けられます。
神経根型のヘルニア

神経根型のヘルニアは、腰椎椎間板ヘルニアのなかでは軽症例とされています。
主に腰椎の左右にかかる圧がかることで、ヘルニアが横から飛び出す点が特徴です。
主な症状としては片側の腰やお尻、下肢の痛みおよびしびれがあげられます。
馬尾型のヘルニア

馬尾型のヘルニアは、腰椎椎間板ヘルニアの中では重症例とされています。
椎間板の前側に圧がかかることで、ヘルニアが後方へ飛び出す点が特徴です。
後方から飛び出したヘルニアが脊髄を圧迫すると、足のしびれが出やすくなります。
歩行障害や排便・排尿障害など、日常生活に支障を来す方も少なくありません。
椎間板ヘルニアの割合はどれくらい?

日本の腰痛人口は2800万人とも言われますが、原因が特定できるのはわずか15%程度です。
腰椎椎間板ヘルニアに関しては有病率がおよそ1%とされています。
手術が必要なヘルニアとなると、さらに少数例に過ぎません。
腰椎椎間板ヘルニアで手術が必要になるのはどんなとき?

腰椎椎間板ヘルニアで手術が必要になるのは以下2つのケースです。
保存療法でまったく改善が見られない

腰椎椎間板ヘルニアを発症した場合、薬物療法や理学療法などで改善を図るのが一般的です。
神経根型のヘルニアに関しては、とくに治療しなくても自然治癒するケースが少なくありません。
保存療法でまったく改善が見られない場合、手術療法が検討されます。
日常生活に重大な支障を来している

重症例の馬尾型のヘルニアを発症すると、日常生活に支障を来す方が少なくありません。
例えば両足がしびれて歩行障害を生じたり、排便・排尿障害を起こしたりするケースがあります。
日常生活に支障を来す場合は、手術療法による早期改善が推奨されています。
ほとんどの腰痛はヘルニアと関係ない!?

腰痛のほとんどにヘルニアは関係ありません。
理由は以下の3つです。
有病率が低い

腰痛を訴えて医療機関を受診すると、ヘルニアの疑いがあると言われる方が少なくありません。
しかし、腰椎椎間板ヘルニアの有病率はたったの1%に過ぎません。
そのため、腰痛のほとんどはヘルニアと関係ないと考えてよいでしょう。
ただし、自分の判断で放置せず、専門医の診察を受けるのが重要です。
症状が不規則にあらわれる

ヘルニアと診断された方に話を聞くと、以下の意見が多く聞かれます。
「朝痛みが出るけど動いていると楽になる」「仕事終わりの夕方ごろに腰痛が出る」
では、ヘルニアが時間帯によって出たり入ったりしているのでしょうか?
そんなことはあり得ないため、上記の症状の方もヘルニアは関係ないでしょう。
温めると楽になるケースが多い

ヘルニアと診断された方のなかには、お風呂で温めると楽になる方が多くいらっしゃいます。
当然のことながら、お風呂で温めたからといってヘルニアが引っ込むわけではありません。
やはり、ヘルニア以外に腰痛の原因を求めるのが合理的と言えます。
温めて楽になる腰痛は筋肉や関節の硬さが原因

お風呂で温めて腰痛が楽になるのは、筋肉や関節が柔らかくなるためです。
ヘルニアと診断されても温めて楽になる方は、慌てて手術を考える必要はありません。
日常的に身体を動かし、質のよい睡眠を確保することで腰痛の改善が期待できます。
判断に困る方は、近くの整骨院・接骨院で見てもらうのもおすすめです。
筋肉や関節を柔軟に保って腰痛を改善・予防しましょう

腰痛全体で見た場合、腰椎椎間板ヘルニアの占める割合はわずか1%に過ぎません。
また、ヘルニアが出ていても神経圧迫を起こしているとは限りません。
温めて楽になる腰痛に関しては、ヘルニアではなく筋肉や関節の硬さが原因と考えられます。
慌てて手術するのではなく、生活習慣を見直して腰痛の改善を図るのがおすすめです。

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