ぎっくり腰を発症すると激しい痛みでパニックになることがあります。
しかし、ぎっくり腰のときは絶対に避けるべき5つのことがあります。
痛みが強いときの対処法と合わせて解説します。
ぎっくり腰でやってはいけない5つのこと
ぎっくり腰になった場合は、以下の5つのことはNGです。
- ストレッチで治そうとする
- 患部をマッサージする
- お風呂で温める
- 安静にしすぎる
- 何度も痛みを確認する
5つのNGポイントについて解説します。
ストレッチで治そうとする
ぎっくり腰になった場合には、ストレッチで治そうとすることは厳禁です。
ぎっくり腰に限らず何らかの症状があるときに、ストレッチをする方は少なくありません。
しかし、ストレッチの目的はどちらかと言えば症状を予防することです。
ぎっくり腰のときにストレッチをすると痛みが増すため絶対に避けましょう。
患部をマッサージする
患部のマッサージもぎっくり腰のときにはNGです。
ぎっくり腰の多くは筋肉が傷つくことで起こります。
マッサージをおこなうと傷口を広げてしまうため絶対に避けましょう。
家庭用のマッサージ機などもNGです。
お風呂で温める
ぎっくり腰を発症した場合に、お風呂で温めることは避けましょう。
温めると炎症が拡大して症状の悪化を招き、回復を遅らせる結果となります。
動けるようであれば短時間のシャワーで済ませましょう。
安静にしすぎる
ぎっくり腰を発症した場合には、安静にしすぎることもよくありません。
安静が回復を早めないことは医学的にも照明されています。
とはいえ、激しい運動などはNGです。
日常生活における無理のない動作から少しずつはじめましょう。
痛みを何度も確認する
ぎっくり腰を発症したときに、痛みを何度も確認することはNGです。
何度も痛みを確認することで傷口がふさがるのを遅らせる結果となります。
「こうすると痛い」ではなく、「こうすれば痛くない」動作を探しましょう。
ぎっくり腰の痛みが強いときの対処法
ぎっくり腰の痛みが強いときには、以下の4つの対処をおこないましょう。
- 少しずつ身体を動かす
- コルセットを利用する
- 横向きで寝る
- 腸への負担を避ける
4つの対処法について解説します。
少しずつ身体を動かす
ぎっくり腰を発症した場合でも、少しずつ身体を動かすことが重要です。
医学的にも活動性維持で得られる益は多く、安定で得られる益は少ないとされます。
参考・参考・腰痛診療ガイドライン2019改訂第2版
痛みが強くて動けないときには深呼吸からはじめましょう。
立てないときには四つん這いで動ける方向へ進むだけでもOKです。
コルセットを利用する
ぎっくり腰の痛みが強い場合には、コルセットを利用する方法もあります。
コルセットを利用することで、動きやすさと安心感が得られます。
ただし、痛みが少しでも緩和してきたらコルセットに頼ることは避けましょう。
横向きで寝る
ぎっくり腰の痛みが強いときには、痛い方を上にして横向きで寝ましょう。
抱き枕やクッションを肘やひざの下に置くと腰への負担が軽減します。
あおむけやうつ伏せは腰への負担が大きいため避けましょう。
腸への負担を避ける
ぎっくり腰を発症しているときには、腸への負担を避けるようにしましょう。
腸に負担がかかると筋膜を介して、腰痛を悪化させる恐れがあります。
ただし、水分補給は欠かさないようにしましょう。
ぎっくり腰で医療機関を受診する目安
ぎっくり腰で医療機関を受診する目安は以下の2点です。
- 楽な姿勢が見つかれば急いで医療機関で見てもらう必要はない
- 腰痛以外の症状がある場合には医療機関を受診する
2点について詳しく解説します。
楽な姿勢が見つかれば急いで医療機関で見てもらう必要はない
ぎっくり腰の場合でも楽な姿勢があれば、急いで医療機関へ行く必要はありません。
そもそもぎっくり腰の大半は放っておいても改善することが一般的です。
痛いのを我慢して無理に動くよりは、楽な姿勢で安静にする方がよいでしょう。
ただし、先ほども説明した通り安静にしすぎることはNGです。
腰痛以外の症状がある場合には医療機関を受診する
ぎっくり腰で腰痛以外の症状がある場合には、医療機関を受診しましょう。
足のしびれや排便障害などがある場合には、ヘルニアなど腰部疾患の恐れがあります。
なにをしても痛みが引かない場合では、内臓疾患の可能性もあります。
上記の症状が見られるときは、なるべく早めに整形外科や内科を受診することが重要です。
適切な対処でぎっくり腰を早く治しましょう
ぎっくり腰を発症した場合には、かつては安静が一番とされていました。
しかし、近年の研究で安静がぎっくり腰の回復を早めないことが明らかになっています。
どの程度動いていいのか分からない方は、以下の記事も参考にしてみてください。