ぎっくり腰のときに病院でコルセットをすすめられることがあります。
コルセットを正しく付けると、つらい痛みを緩和することが期待できます。
ただし、コルセットを付けているからぎっくり腰が早く治るわけではありません。
本記事ではぎっくり腰でのコルセットの付け方や注意点について解説します。
ぎっくり腰でコルセットに期待できる効果
ぎっくり腰のときにコルセットを付けると、主に以下の効果が期待できます。
- 痛みの緩和
- 動きの制限
- 安心感
痛みの緩和
ぎっくり腰のときにコルセットを付けると、痛みを緩和する効果が期待できます。
コルセットによる圧触覚神経は、痛みを伝達する神経よりも太いためです。
すねをぶつけたときなどに、手でなでると痛みが緩和するのと同じ理屈です。
動きの制限
動きの制限も、ぎっくり腰でコルセットを付けた際に期待できる効果の1つです。
ぎっくり腰を発症すると、2、3日は動作にともなう激しい痛みに見舞われます。
コルセットで関節を固定すると、痛みが出る動作を制限することが可能です。
安心感
ぎっくり腰でコルセットを付けると、安心感を得られる点もメリットです。
コルセットで圧迫すると、腰まわりや骨盤が守られている感覚を得られます。
肘やひざなどにサポーターを巻くのと同じような感覚です。
骨盤をしっかりと固定するには以下のようなコルセットがおすすめです。
ぎっくり腰でのコルセットの正しい付け方
コルセットは正しく付けないと効果が得られません。
正しい付け方のポイントは次の3点です。
- 上下を確認する
- 正しい位置に付ける
- 適度に圧迫する
上下を確認する
コルセットを付けるときには、まず上下を確認しましょう。
タグが読めるようなら上下が合っていると考えられます。
上下のシルエットが似ているコルセットは要注意です。
正しい位置に付ける
コルセットは正しい位置に付けることが原則です。
基本的にお腹ではなく腰骨に巻くようにイメージしましょう。
骨盤の左右にある出っ張り(上前腸骨棘)がコルセットの中央に来ていればOKです。
適度に圧迫する
コルセットを付けるときには、適度に圧迫することが重要です。
緩すぎるとサポート機能を十分に得られず、きつすぎると内臓に負担がかかります。
深呼吸をしても苦しくない程度に圧迫することが目安です。
ぎっくり腰のときにコルセットを選ぶ3つのポイント
ぎっくり腰でコルセットを選ぶ場合、以下の3つのポイントを押さえておきましょう。
- 自分の身体に合ったサイズの商品を選ぶ
- 通気性や保温性を考慮する
- 症状に応じて硬さを変える
自分の身体に合ったサイズの商品を選ぶ
コルセットを選ぶ際には、自分の身体に合ったサイズにすることが大前提です。
小さすぎると締め付けがきつくなり、大きすぎると十分に固定できません。
はじめてコルセットを使う場合は、専門家に選んでもらうことがおすすめです。
通気性や保温性を考慮する
コルセットを選ぶ際には、通気性や保温性も考慮に入れましょう。
夏の時期は蒸れないよう、通気性のあるコルセットがおすすめです。
冬は保温性があるコルセットにすると、腰まわりの冷えを避けられます。
以下のコルセットは通気性と保温性に優れており、オールシーズン使えます。
症状に応じて硬さを変える
症状に応じて硬さを変えることも、コルセット選びのポイントです。
痛みが激しいときには硬性コルセットでしっかり固定しましょう。
痛みが落ち着いたら動きやすい軟性コルセットに付け替えることがおすすめです。
ぎっくり腰でコルセットを付けるときの注意点
ぎっくり腰でコルセットを付ける場合、次の点に注意しましょう。
- 必要ないときは外す
- 緩みが出たら付け直す
- 着用は発症初期に留める
必要がないときは外す
ぎっくり腰であっても、必要がないときにはコルセットを外すようにしましょう。
特に食事中や就寝時などにコルセットを付けると、消化や睡眠に悪影響をおよぼします。
日常生活の中でも、痛みが出ない姿勢のときにはコルセットを外すことが基本です。
緩みが出たら付け直す
日常の動作で緩みが出たら、コルセットを付け直すようにしましょう。
正しい位置からズレると、コルセットの効果が十分に得られません。
付け直すタイミングでいったん外すこともおすすめです。
着用は発症初期に留める
ぎっくり腰の際にコルセットを付けるのは、発症初期に留めましょう。
いつまでもコルセットを付けていると、筋力の低下を招く可能性があります。
発症から2、3日が経過したら使用頻度を減らすよう心がけましょう。
ぎっくり腰の症状が落ち着いたら少しずつ日常に戻りましょう
ぎっくり腰に際にコルセットを着用すると、つらい痛みの緩和が期待できます。
しかし、コルセットはぎっくり腰を治すためのものではありません。
医学的にも安静が腰痛の改善を早めないことが証明されています。
痛みが落ち着いてきたら、無理のない範囲で身体を動かし始めましょう。