ぎっくり腰になると激しい痛みのため、どうしていいか分からない方も多いようです。
本記事では時期別に、ぎっくり腰でやってはいけないことについて解説します。
病院に行く目安も紹介しますので参考にしてみてください。
【急性期】ぎっくり腰でやってはいけないこと
ぎっくり腰を発症すると、激しい痛みで動作が困難となります。
およそ48時間続く急性期は、以下の3点を避けるよう注意しましょう。
- 温める
- 無理に動かす
- 痛みを確認する
3つの注意点について解説します。
無理に動かす
ぎっくり腰の急性期には、無理に動かすことは厳禁です。
ぎっくり腰であっても動いた方が回復を早めますが、それは慢性期に入ってからの話です。
急性期には無理をせず、楽な姿勢で安静にすることが重要です。
温める
ぎっくり腰の急性期に患部を温めるのは原則としてNGです。
温めると炎症が拡大し、かえってぎっくり腰の症状を悪化させてしまいます。
発症から48時間は冷やすと覚えておきましょう。
痛みを確認する
ぎっくり腰の急性期には、痛みを確認しないようにしましょう。
何らかの症状があるとつい、痛みがなくなったか確認したくなるものです。
しかし、痛みを確認する動作自体が、ぎっくり腰の症状を悪化させかねません。
痛みを確認するのは、ぎっくり腰が治る時期まで我慢しましょう。
【回復期】ぎっくり腰でやってはいけないこと
ぎっくり腰の発症から2、3日たつと、激しい痛みが徐々に治まってきます。
この時期には次のようなことを避けるよう注意しましょう。
- 患部を冷やす
- 安静にしすぎる
- 痛み止めやシップに頼る
3つの注意点について解説します。
患部を冷やす
ぎっくり腰の回復期に入ったら、患部を冷やすことはNGです。
冷やすと血行不良により、かえって症状の回復を遅らせてしまいます。
ぎっくり腰の回復期には、原則として患部を温めるよう意識しましょう。
お風呂で温めてリラックスすれば、さらに症状の回復を早めることが期待できます。
安静にしすぎる
ぎっくり腰の回復期には、安静にしすぎることもNGです。
腰痛診療のガイドラインでも、安静が回復を早めないと明言されています。
とはいえ、いきなり激しい運動などをする必要はありません。
日常の動作を無理なくおこなう程度で十分に身体を動かしたことになります。
痛み止めやシップに頼り続ける
ぎっくり腰の回復期には、痛み止めやシップに頼り続けることも避けましょう。
痛み止めやシップには血流を妨げ、痛みを感じにくくする作用があります。
しかし、血流が妨げられれば、かえって症状の回復が遅れるため注意が必要です。
ぎっくり腰で病院に行く目安について
ぎっくり腰の多くは時間がたてば自然に回復するため、慌てて病院へ行く必要はありません。
しかし、次のような症状が見られる場合には、早めに病院へ行くことをおすすめします。
- どんな姿勢でも症状が治まらない
- 両足がしびれる
- 何日たっても痛みが緩和しない
- 発熱や吐き気をともなう
4つのケースについて解説します。
どんな姿勢でも症状が治まらない
ぎっくり腰になったときに、どんな姿勢でも症状が治まらない場合は要注意です。
もしかしたら、何らかの内科系疾患を発症している可能性も疑われます。
逆に言えば、楽な姿勢がある場合には、急いで病院に行く必要はありません。
両足がしびれる
ぎっくり腰で両足がしびれる場合も注意が必要です。
両足がしびれる場合には、脊柱管狭窄症を発症している可能性も疑われます。
歩行開始から10分ほどで歩けなくなる場合はとくに注意が必要です。
2、3日して動けるようになったら、整形外科を受診することがおすすめです。
何日たっても痛みが緩和しない
何日たっても痛みが緩和しない場合も、病院で見てもらうことがおすすめです。
ぎっくり腰の原因となる腰部疾患はさまざまです。
まずは専門医の診察や検査を受け、原因をハッキリさせることが重要です。
発熱や吐き気をともなう
ぎっくり腰で発熱や吐き気をともなう場合にも、なるべく早く病院で見てもらいましょう。
発熱や吐き気をともなう場合には、内臓疾患や圧迫骨折などの発症も疑われます。
とくに激しい痛みのため、布団から起き上がるのが困難な場合には注意が必要です。
ぎっくり腰をくり返さないよう予防しましょう
ぎっくり腰の多くは、慢性腰痛より経過が良好とされています。
ただ、原因を取り除かない限り、何度でも再発する恐れがあります。
ぎっくり腰をくり返さないためには、普段から予防に取り組むことが重要です。
ぎっくり腰の予防法については、以下の記事で詳しく解説しています。