ぎっくり腰は医学的に急性腰痛症と呼ばれています。
急性という字からも分かるように、前触れもなく発症することが一般的です。
しかし、ぎっくり腰の経験者に聞くと予兆があった方も少なくありません。
本記事ではぎっくり腰の予兆や前兆、注意すべき症状などについて解説します。
ぎっくり腰の予兆・前兆
ぎっくり腰の経験者の方は、次のような予兆や前兆を感じる傾向にあります。
- 動作にともなう腰の痛み
- 関節が引っかかるような違和感
- 全身の疲労感
- 身体の柔軟性の低下
- 睡眠の質の低下
- お腹の張り
- ぎっくり腰へ不安
ぎっくり腰の予兆・前兆について解説します。
動作にともなう腰の痛み
ぎっくり腰の予兆や前兆で多い例が、動作にともなう腰の痛みです。
「椅子から立ち上がるときに腰が痛い」
「布団から起き上がるときに腰が痛む」
上記のような症状がある方は、黄色信号が出ていると覚えておきましょう。
関節が引っかかるような違和感
関節が引っかかるような違和感も、ぎっくり腰経験者からよく聞かれます。
特に骨盤の中央にある仙腸関節が硬くなると、ぎっくり腰のリスクが高くなります。
歩くときに股関節や骨盤に違和感がある方は注意が必要です。
全身の疲労感
ぎっくり腰の経験者に聞くと、発症前に疲労感があった方も少なくありません。
全身疲労は身体の回復力を低下させ、さまざまな不調のリスクを高めます。
その日の疲れはその日のうちに解消することが重要です。
身体の柔軟性の低下
身体の柔軟性の低下も、ぎっくり腰の予兆や前兆としてあげられます。
立ったまま靴下が履けない方や、前かがみの姿勢がとりづらい方は要注意です。
もともと身体が硬い方は、余計に柔軟性の低下に気を付けましょう。
睡眠の質の低下
睡眠の質の低下も、ぎっくり腰の予兆や前兆としてあげられています。
睡眠の質が低下すると、身体の回復が遅れるためぎっくり腰のリスクを高めるのです。
可能な限り1日に6時間~7時間の睡眠をとることがおすすめです。
お腹の張り
ぎっくり腰経験者の多くが、発症前にお腹の張りを感じています。
お腹が張る原因の1つが、ぎっくり腰とも深く関わる腸腰筋の緊張です。
腰痛をお持ちの方がおへそまわりに張りや違和感を覚える場合は要注意です。
ぎっくり腰への不安
ぎっくり腰になった方の中には、発症前に不安感があったというケースもあります。
実際に、不安感などのストレスが腰痛につながることは医学的にも証明されています。
東洋医学ではストレスを万病の元としており、ぎっくり腰も例外ではありません。
ぎっくり腰の予兆・前兆があるときの対処法
ぎっくり腰の予兆・前兆を感じたら、次のように対処しましょう。
- 急な動作を避ける
- お風呂で身体を温める
- 痛い方を上にして横向きで寝る
- 布団の中でゴロゴロしてから起き上がる
- 無理のない範囲で身体を動かす
- ストレスを発散する
ぎっくり腰の予兆・前兆があるときの対処法について解説します。
急な動作を避ける
ぎっくり腰の予兆・前兆があるときは、急な動作を避けましょう。
特に上半身を曲げて床の荷物を持ち上げる動作などは厳禁です。
くしゃみも腰に大きな負担を掛けるため注意しましょう。
お風呂で身体を温める
ぎっくり腰の予兆・前兆があるときには、お風呂で身体を温めましょう。
身体を温めると血行がよくなり、身体の回復機能が高まります。
また、自律神経のバランスを整え、睡眠の質を高める結果にもつながります。
痛い方を上にして横向きで寝る
ぎっくり腰の予兆・前兆があるときには、痛い方を上にして横向きで寝ましょう。
背中を曲げて、膝を抱えるような姿勢を取ることがポイントです。
抱き枕やクッションを足や腕の下に置き、体重を分散させることもおすすめです。
布団の中でゴロゴロしてから起き上がる
ぎっくり腰の予兆・前兆があるときには、布団からいきなり起き上がることは避けましょう。
あおむけで膝を立てて左右にゆっくり倒し、身体が温まってから起き上がることがポイントです。
また、起きるときにはいったん横を向き、手で布団を押しながら起き上がりましょう。
無理のない範囲で身体を動かす
無理のない範囲で身体を動かすことも、ぎっくり腰の予兆・前兆があるときには必要です。
仮にぎっくり腰になった後であっても、安静が回復を早めることはありません。
普段から軽い運動に取り組むことで、ぎっくり腰の発症リスクを下げることが期待できます。
ストレスを発散する
ぎっくり腰の予兆・前兆があるときには、ストレスを発散するよう心がけましょう。
ぎっくり腰になりそうという不安が、発症のリスクを高めることもあります。
適度にストレスを発散し、心身を良好な状態に保っておきましょう。
ぎっくり腰は予兆・前兆の段階で予防しましょう!
いったんぎっくり腰を発症すると、回復までに時間とコストを要します。
そのため、予兆・前兆の段階でぎっくり腰を予防することが重要です。
ぎっくり腰の予防法については、以下の記事でも詳しくご紹介しています。