車を運転していると、乗り降りの際にぎっくり腰を発症することがあります。
ぎっくり腰でも車を運転できるのでしょうか。
本記事では車の運転でぎっくり腰になる原因や、乗降車するときのコツなどについて解説します。
車の運転でぎっくり腰になる原因
車の運転でぎっくり腰を発症する方には、以下の共通点が見られます。
- 運転中の姿勢が悪い
- 長時間同じ姿勢を続けている
- 血行不良に陥っている
運転中の姿勢が悪い
車の運転でぎっくり腰を起こす方の多くに、運転中の姿勢の悪さが見受けられます。
例えば猫背の姿勢で運転を続けると、腰への負担が増加してぎっくり腰を起こしやすくなります。
座席とハンドルの間が空きすぎていると、猫背になりやすいため注意が必要です。
長時間同じ姿勢を続けている
車の運転でぎっくり腰を起こす方の多くが、長時間同じ姿勢を続けている傾向にあります。
タクシードライバーやトラックの運転手にぎっくり腰が多く見られるのもそのためです。
車を運転する際には、腰の疲労を感じる前に休憩を挟むことが重要です。
血行不良に陥っている
運転中の血行不良もぎっくり腰を引き起こす原因の1つです。
シートに座っている時間が長いと、お尻や太ももの筋肉に圧迫されて足先への血流が滞ります。
血行不良が続くと運転中の疲労を回復できなくなり、結果的にぎっくり腰を起こしやすくなります。
ぎっくり腰で車を運転する際の注意点
ぎっくり腰を発症したら、以下の点に注意して車を運転しましょう。
- 急性期は運転を中止する
- シートの位置を変更する
- 運転中の座り方を見直す
- 座椅子を利用する
- コルセットを利用する
急性期は運転を中止する
ぎっくり腰を発症すると、48時間ほど急性期(炎症期)が続きます。
急性期には強い炎症および動作にともなう激しい痛みが見られます。
交通事故のリスクを避けるためにも、ぎっくり腰の急性期は運転を中止しましょう。
シートの位置を変更する
ぎっくり腰の発症から3日ほど経過すると、急性期の激しい痛みは治まります。
しかし、動作にともなう痛みは残るため、運転の際には細心の注意が必要です。
ぎっくり腰のつらい痛みを誘発しないためには、シートの位置を変更することが重要です。
猫背や反り腰など不良姿勢にならない位置にシートをスライドさせましょう。
運転中の座り方を見直す
ぎっくり腰で車を運転するときは、座り方を見直すことも重要です。
背もたれに寄りかかると腰への負担が大きいため、坐骨で座り背筋を伸ばすことが基本です。
背筋を伸ばすと疲れるという方は、背中にクッションなどを入れるとよいでしょう。
以下は日常の正しい座り方を身につける方法ですが、車で座る際の参考にしてください。
座椅子を利用する
ぎっくり腰で運転する際には、車専用の座椅子を利用する方法もあります。
シートの上に置いた座椅子に座ると、骨盤が安定するため腰への負担が軽減されます。
ただし、座椅子を利用して運転するときでも適度な休養は必要です。
コルセットを利用する
ぎっくり腰で車を運転するときは、コルセット(腰痛バンド)を利用する方法もあります。
コルセットで骨盤を固定すると、腰にかかる負担を緩和することが可能です。
コルセットは固定力に優れ、蒸れにくい以下のような商品がおすすめです。
ぎっくり腰で車に乗り降りするときのポイント
ぎっくり腰で車に乗り降りするときは、身体をひねらないことがポイントです。
いつものように片足から乗り込むことは絶対に避けましょう。
- シートに背中を向けてお尻だけ乗せ、ハンドルとシートの背もたれをつかみます。
- ハンドルと背もたれをつかんだ両手に力を入れ、お尻をシートの中央に乗せます。
- お尻を中心に身体を回転させ、前を向くようにしましょう。
身体を回転させるときに、上半身と下半身との間にひねりを加えないことがポイントです。
正しい運転姿勢でぎっくり腰を予防しましょう!
車を運転中のぎっくり腰の多くは、姿勢の悪さによってもたらされます。
シートに坐骨で座る意識を持ち、上半身を伸ばすとぎっくり腰の発症リスクが下げられます。
慢性腰痛をお持ちの方には、車用の座椅子やコルセットの利用がおすすめです。