ぎっくり腰になった場合は、まず整形外科に行くことが一般的です。
しかし、整形外科ではぎっくり腰がなかなか改善しないこともあります。
そんなときに整骨院や整体院で見てもらう方法があります。
では、整形外科と整骨院、整体院では何が違うのでしょうか。
整形外科の特徴とメリット・デメリット
ぎっくり腰になった場合、まずは整形外科を受診することが一般的です。
整形外科の特徴とメリット・デメリットは以下の通りです。
- 医師が診察をおこなっている
- レントゲンやMRIで検査が受けられる
- ぎっくり腰で受診しても大部分が原因不明とされる
3つの点について解説します。
医師が診察をおこなっている
整形外科では整骨院や整体院とは異なり、医師が診察をおこなっています。
ちなみに診察や治療という言葉が使えるのは医師のみです。
整骨院や整体院で治療という言葉を使うのは法律違反となります。
レントゲンやMRIで検査が受けられる
整形外科ではレントゲンやMRIなど画像診断を受けられる点がメリットです。
整骨院や整体院ではレントゲンやMRIを使うことができません。
画像診断を受けることで、重篤な疾患の有無を判断できます。
ぎっくり腰で受診しても大部分が原因不明とされる
整形外科のデメリットは、画像診断に基づいた治療しか受けられない点です。
ぎっくり腰に関しては、検査をしても大半が原因不明とされます。
そのため、多くのケースではシップや痛み止めをもらうだけなのです。
場合によっては向精神薬や抗不安薬などが処方されることもあります。
整骨院の特徴とメリット・デメリット
街中に多くある整骨院では健康保険を利用して施術が受けられます。
整骨院の特徴とメリット・デメリットは以下の通りです。
- 国家資格の柔道整復師が施術にあたっている
- ケガに対して保険を利用した施術が受けられる
- 保険施術は最低限度でしか受けられない
3つの点について解説します。
国家資格の柔道整復師が施術にあたっている
整骨院では国家資格の柔道整復師が施術にあたっている点が特徴の1つです。
柔道整復師になるためには、3年間の専門教育を経て国家試験に合格しなければなりません。
整骨院は全国に5万件以上あるため、病院とは違いそれほど待たずに施術が受けられます。
ケガに対して保険を利用した施術が受けられる
整骨院では、ケガの施術に対して各種保険を利用できる点がメリットです。
主にねんざや打撲、挫傷が整骨院で受けられる施術対象となっています。
ぎっくり腰の場合は腰部捻挫として、保険を使った施術が受けられます。
一方、肩こりなど慢性症状には保険が適用されないため注意が必要です
保険施術は最低限度でしか受けられない
整骨院の施術は法律で定められた範囲でしか受けられない点がデメリットです。
保険の対象となるのは電気による施術や罨法（温めたり冷やしたりすること）のみです。
ぎっくり腰の原因が他の場所にあっても、それに対する施術には保険が適用されません。
また、リラクゼーションを目的としたマッサージなども受けられません。
整体院の特徴とメリット・デメリット
整体院では民間資格の整体師が施術をおこなっています。
整体院の特徴とメリット・デメリットは以下の通りです。
- 誰でも整体院を開業できる
- 施術範囲に制限がない
- 施術費が全額自己負担
3つの点について解説します。
誰でも整体院を開業できる
整体院の特徴は誰でも開業できる点です。
整体師は国家資格ではないため、要件を満たせばだれでも整体院を開業できます。
近年では理学療法士や柔道整復師が整体院を開業するケースも増えてきています。
施術範囲に制限がない
整体のメリットの1つが、施術範囲に制限がない点です。
ぎっくり腰の多くは腰以外の場所が原因となって起こります。
整骨院の場合は本当の原因が分かっていても、腰に対してアプローチするしかありません。
整体の場合はそのような制限がないため、症状を根本から改善することが期待できます。
症状が改善したら、予防目的やリラクゼーション目的で施術を受けることも可能です。
施術費が全額自己負担
整体院のデメリットは健康保険が使えない点です。
そのため、施術費は全額自己負担となります。
また施術者により知識や技術にばらつきがあるため注意が必要です。
整形外科と整骨院、整体院の選び方
ぎっくり腰を起こした場合、次のような基準で見てもらう場所を選びましょう。
- 腰痛以外の症状がある場合は整形外科
- 何度もぎっくり腰を起こす場合は整骨院
- ぎっくり腰を予防したいときには整体院
3つの点について解説します。
腰痛以外の症状がある場合は整形外科
腰痛以外の症状がある場合は、まず整形外科で詳しく検査してもらいましょう。
とくに両足のしびれや、腰以外の場所にも痛みがある場合は注意が必要です。
初めてぎっくり腰を起こした場合も、整形外科で検査することがおすすめです。
何度もぎっくり腰を起こす場合は整骨院
何度もぎっくり腰を起こす場合は、整骨院で見てもらう方法もあります。
整形外科ほど待ち時間がないため、つらい症状をすぐに見てもらえます。
ぎっくり腰をくり返す方には、かかりつけの整骨院があるとよいでしょう。
体質を改善してぎっくり腰予防したい方は整体院
体質を改善してぎっくり腰を予防したい方には整体院がおすすめです。
整体院では一人ひとりの身体のクセを調べ、適切な身体の使い方をアドバイスしてくれます。
ぎっくり腰の再発に困っている方は、整体院の施術やアドバイスが有効です。
症状により整形外科や整骨院、整体院を使い分けよう！
初めてぎっくり腰を起こした場合には、整形外科で検査するのがおすすめです。
もしかしたら、何らかの重篤な病気が潜んでいるかもしれません。
ただ、多くのぎっくり腰は原因不明とされるため、整骨院や整体院で見てもらう方法もあります。
どちらでも症状を緩和する施術や、日常生活に関するアドバイスが受けられます。
強い痛みがあるときは整骨院を、症状が少し落ち着いてきたら整体院を選ぶとよいでしょう。
どこに行けばいいか分からないときは、電話で相談するのもおすすめです。
