「慢性的な腰痛は温める方がよいと聞くけど、ぎっくり腰の場合はどうなの?」
「お風呂に入るのが楽しみだけどぎっくり腰の痛みが悪化しないか心配」
そんなお悩みをお持ちではありませんでしょうか。
こちらの記事では、ぎっくり腰のあといつからお風呂に入れるか解説しています。
炎症に関する正しい知識を得たい方も参考になさって下さい。
炎症とは?
ぎっくり腰のあとにいつからお風呂に入れるか解説する前に、そもそも炎症とは何かについて知っておきましょう。
- 炎症の5大兆候
- 炎症が起こるメカニズム
- 炎症=悪ではない
ここでは以上の3点について解説しています。
炎症の5大兆候
「炎症って何?」という方は5大兆候について知っておくとよいでしょう。
次のような症状が複数見られる場合、炎症を起こしている可能性が高いと言えます。
疼痛
何らかの原因によって炎症を起こした場合、患部に疼痛(とうつう)が見られます。
疼痛はその名の通り、疼(うず)くようにズキズキと痛むのが特徴です。
熱感
炎症が起こった場所には熱感(ねつかん)も見られます。
発赤
炎症を起こした場所が周囲と比べて赤くなる(発赤・ほっせき)傾向にあります。
腫脹
炎症部位に腫れ(腫脹・しゅちょう)を引き起こすことがあります。
機能障害
関節部に炎症を起こした場合など、動作に支障をきたす(機能障害)ことがあります。
炎症が起こるメカニズム
次に、炎症のメカニズムについてごく簡単に説明します。
ケガなどが原因で組織に損傷を負うと、修復のために血液が集まってきます。
組織を修復するため血液が集まった場所には、痛みと熱が生じます。
炎症が起こるメカニズムは以上の通りです。
炎症=悪ではない
炎症は損傷部位を修復するために起こる身体の回復反応です。
つまり炎症は治癒反応の裏返しでもあります。
子どもの熱を解熱剤で無理に下げないよう指導されるのもそのためです。
ぎっくり腰のあといつからお風呂に入れる?
ぎっくり腰のあと、いつからお風呂に入れるかは炎症の程度によります。
- 基本的には発症から3日後
- 炎症の程度によっては翌日からでもOK
それぞれについて詳しく解説します。
基本的には発症から3日後
ぎっくり腰にともなう強い炎症は、発症からおよそ48時間続きます。
その間はアイシングで痛みを緩和するのが効果的です。
48時間が経過したら温める方向に切り替えましょう。
いつまでも冷やしていると、血行不良によって回復を妨げてしまいます。
炎症の程度によっては翌日からでもOK
一口にぎっくり腰といっても症状の程度は人によりさまざまです。
ズキズキとした痛みがないようであれば、翌日からでも入浴は可能です。
判断に困るときは専門家に相談するとよいでしょう。
腰痛は温める?冷やす?
腰痛があるとき、温めるか冷やすか判断に困るケースがあります。
基本的には次のように対処するのが正解です。
- 原則として温める
- 温めて痛みが増すときには冷やす
上記2点について解説します。
原則として温める
腰痛に限らず慢性症状は温めるのが基本です。
温めて血行を促進すると、回復機能が向上するからです。
冷やすと血行が悪くなり、かえって患部の回復が遅れてしまいます。
シップも血行を妨げるため原則として常用は避けるようにしましょう。
温めて痛みが増すときには冷やす
温めるか冷やすかの判断は極めてシンプルです。
仮に入浴して腰痛が増すようであれば、一時的に冷やしてもよいでしょう。
入浴して痛みがやわらぐのであれば、どんどん温めるのが正解です。
ぎっくり腰初期の冷やし方
ぎっくり腰初期に強い痛みがあるときは、一時的にアイシングをしましょう。
患部を冷やすと痛みを感じにくくし、炎症の拡大を防ぐことができます。
ぎっくり腰のアイシングは、患部を1時間につき10分から15分冷やすのが目安です。
腰痛を温めて緩和する方法
腰痛を温めて緩和する方法は次の3通りです。
- 湯船に浸かる
- ホットパックで温める
- 腹巻を巻く
3つの温め方について解説します。
湯船に浸かる
腰痛を温めて緩和する簡単な方法が、湯船に浸かることです。
湯船に浸かると血行が促進され、身体の回復力が高まります。
またリラックスすることで自律神経が整い、睡眠の質を高める効果も期待できます。
ホットパックで温める
ホットパックで温めることも腰痛の緩和につながります。
腰だけでなくお腹をしっかり温めると腰痛がやわらぐのでおすすめです。
熱く感じない程度の温度でゆっくりと温めましょう。
腹巻を巻く
腰痛を温めて緩和するには腹巻も効果的です。
とくに夜は体温が下がるため、就寝時に腹巻を巻くのがおすすめです。
厚みが気になる方はシルクの腹巻などを選ぶようにしましょう。
アイシングや安静はぎっくり腰の改善を早めません!
ぎっくり腰になると痛みを緩和するため、患部を冷やしたりシップを貼るのが一般的です。
ただ、いつまでも患部を冷やしていると、血行不良によって回復が遅れてしまいます。
ぎっくり腰を発症して3日が過ぎれば温めはじめ、ある程度は身体を動かすことが重要です。
正しく対処して早くぎっくり腰を改善に導きましょう!