「朝起きたときに腰が痛い」「腰が痛くてなかなか起き上がれない」
そんなお悩みをお持ちの方は多いのではないでしょうか。
寝起きに腰が痛い際に、無理に起き上がるとぎっくり腰になる恐れもあるため注意が必要です。
本記事では寝起きに腰が痛い原因と、起き上がる際の注意点について解説します。
寝起きに腰が痛い5つの原因
朝起きたときに腰が痛い方は、次の1つもしくは複数に当てはまる可能性があります。
- 筋肉が硬くなっている
- 身体が冷えている
- 寝具が身体に合っていない
- ストレスが蓄積している
- 何らかの疾患を発症している
まずは寝起きに腰が痛い5つの原因について見ていきましょう。
筋肉が硬くなっている
寝起きに腰が痛い方は、筋肉が硬くなっている可能性があります。
筋肉が硬くなると少しの衝撃で断裂が生じ、炎症を起こしやすいためです。
お風呂に入ると腰痛が楽になる方は、筋緊張により寝起きの痛みが出ていると考えられます。
身体が冷えている
寝ている間には心拍数や脈拍が減少し、体温が低下することが一般的です。
体温が低下すると筋肉が硬くなるため、寝起きに腰痛が出やすくなります。
特に暑い夏にエアコンで冷えた部屋で寝ている方は注意が必要です。
寝具が身体に合っていない
子どもが腰痛になりにくいのは、寝相が悪いからだと考えられています。
寝相が悪い=寝ている間に自然と楽な姿勢になれるということです。
寝具が合っていないと自由に寝返りが打てず、筋緊張が生じやすくなります。
起床時に布団が乱れていない方は、逆に寝具が合っていない可能性があります。
ストレスが蓄積している
病院で検査をしても腰痛の原因が分からない場合、ストレスの存在を疑ってみましょう。
長年の研究により、心の動きは身体の痛みに深く関わることが分かっています。
実際に「心が痛む」といった場合、脳の知覚野が反応することはよく知られています。
不安や悲しみといった感情がある場合に、腰痛が出ることは珍しくないわけです。
参考:腰痛でお悩みの方へ
何らかの疾患を発症している
布団から起きようとする際に腰痛が出る方は、何らかの疾患を発症している可能性もあります。
お年寄りに特に多く見られる例が、腰椎の圧迫骨折です。
圧迫骨折を起こした方のおよそ1割が寝たきりになるとのデータもあるため注意が必要です。
参考:圧迫骨折とは?注意すべき動作と、症状・原因・治し方・セルフチェック法
寝起きに腰が痛いときに起き上がる際の注意点
寝起きに腰が痛い方は、以下の点に注意して起き上がるようにしましょう。
- いきなり起き上がらない
- 横を向いてから起き上がる
- 布団の中でゴロゴロする
いきなり起き上がらない
寝起きに腰が痛い方は、いきなり起き上がらないようにしましょう。
特にあおむけの状態から起き上がることはNGです。
圧迫骨折の方はいきなり起き上がると、強烈な痛みに襲われるため気を付けてください。
横を向いてから起き上がる
朝起きたときに腰が痛い方は、いったん横を向いてから起き上がるようにしましょう。
横を向いた状態で両手を布団につき、腕の力も使って起き上がるのがおすすめです。
可能であれば寝るときも腰痛がある方を上にして、横向きで寝るのがおすすめです。
布団の中でゴロゴロする
朝起きたときの腰痛が出る方は、いきなり起きずに布団でゴロゴロしてみましょう。
身体が温まってくると筋緊張が緩み、楽に起き上がれる可能性があります。
足首を前後に倒したり、両ひざを立てて左右に倒したりする動作がおすすめです。
朝起きたときの腰痛に効果的なひざ倒し体操
朝起きるときに腰が痛む方には、簡単にできるひざ倒し体操がおすすめです。
- あおむけの状態で両ひざを立てる
- 両ひざをゆっくりと左右に倒して痛みや違和感を確認する
- 痛みや違和感がない方に30秒倒す
- 反対側に倒して痛みや違和感を再度確認する
- 痛みや違和感が残っていれば、さらに30秒痛みや違和感がない方に倒す
ポイントは痛みや違和感がない方に両ひざを倒すことです。
何度か繰り返すうちに、次第に痛みや違和感が取れてきます。
痛みや違和感がない方へ横向きになり、両手を付いて起き上がりましょう。
寝起きの腰痛はなるべく早めに改善しましょう
寝起きに腰が痛い方は、寝具などが原因で筋緊張や冷えを生じている可能性があります。
また、ストレスも睡眠の質や回復力を低下させ、腰痛を起こしやすくなるため注意が必要です。
今回ご紹介したポイントを参考に、なるべく早く寝起きの腰痛を改善しましょう。